東横病院内でミサを捧げていた人々をきっかけとして、1958年アトンメント会が武蔵小杉に設立した教会です。


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年間第19主日


大変な中にこそ神を見つめて

 八月六日は広島原爆、また本日は長崎原爆の日に当たります。何十年経っても絶え間ない痛みと深い悲しみを抱えなければならない戦争は「人間のしわざ」です。過去の戦争を振り返り、日本に住んでいる私たちは、ただ争いや戦争がない平和だけではなく、神が望まれる平和、つまり一人ひとり、心の中に平安を保ちながら、心豊かに生きる姿を世界の人々に示さなければなりません。
 さて、待ちに待った長い休暇やお盆休みなど、楽しい計画が近づいています。教皇は「私たちはこの危機の中で、別の種類の『感染』、心から心へと伝わる愛を学んだ」と強調されました。これは「どんどん愛を感染させてください。しかしウイルスに感染させないように過ごしてください」という意味です。新型コロナウイルスの感染に気を付けて、この招きに応える日々を大切に送って頂きたいと思います。
 この時期は命に関わる程の厳しい暑さが続き、自然災害も多く起こります。新型コロナウイルスや自然災害など自分ではどうしようもないことへの不安を感じている方も多いのではないでしょうか。先が見えない、まさに大変な試練の日々です。私たちは自分の人生が順調な時には、自分が何を信じているか、落ち着いて明らかにすることが出来ます。しかし、不安・試練や苦難という人生の嵐が来た時は戸惑い、出来た事が出来なくなります。そんな時、私たちキリスト者としてどこに向かって何を叫ぶのでしょうか。
 今読まれた福音の中のイエスの弟子たちも同じです。弟子たちは陸から離れて逆風のために波に呑まれそうになります。弟子たちは、命の危険を深く感じ、さらに暗闇の湖の上に人影が現れるのを見て、怖くて幽霊だと思ってしまったのです。弟子たちは怖れから心に不安を抱いているのです。その時、その人影が「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない」と呼びかけ、弟子たちに近づいて来ました。その声を聞いたペトロは半信半疑で「主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。」と願ったのです。このペトロの願いは、自分自身を使って証明してほしいということでしょう。ただその信仰はイエスを疑い、その結果ペトロは溺れかかったのです。ペトロは沈みかけている中で「主よ、助けてください」と叫んで、イエスに手を差しのべられ、水の上を歩いていくことが出来ました。そして、ペトロはイエスに「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われました。
 このペトロの姿はキリスト者の私たちのようです。信仰がない訳ではないのですが、完璧ではなく様々な出来事に揺らいでいる信仰なのです。この出来事以外にも、弟子たちを通して、私たちにある姿勢を教えてくれています。それは、人間である限り、弱さや脆さはいつまでもあるのだという事です。そして、困難に出会った時、不安な時、私たちは自らの無力さや人間の限界を感じます。そんな時こそ「主よ、助けてください」と素直な心で叫ぶことが大切です。主に信頼していれば、必ず乗り越えることが出来ます。
 現代の私たちも救いを体験できるのです。このことは第一朗読の列王記を通して明らかにされています。預言者エリヤは神の力強さを体験しましたが、王妃イゼベルに追われる身となり、恐れと疲労のため、自分の死さえも願うようになりました。しかし、揺れ動く自分の心で神に信頼してエリヤは神に向かって叫びます。そして、その謙虚さゆえに新たな使命を与えられたのです。
 イエスに向かって一歩を踏み出しきれない私たちは、失敗します。しかし自分の弱さと限界を心底感じた時、はじめて自分の心の中で、主を求めることが出来るようになり、主に導かれ、自分の信仰が成長していくのです。信仰とは、私たちの日常生活の中で神を見つめていく目であり、神の力に委ねていく心です。それがしっかりと心に根付いていれば、どんな嵐や強い風に襲われ心が揺れても、イエスを求めた時に、必ずイエスがすぐに「来なさい」と私たち一人ひとりに手を伸ばして救い出してくださいます。ですから、日々の生活の中で不安な時、困っている時こそ、イエスを身近に感じ、助けを求めて叫ぶことが大切なのです。その時こそ、私たちの信仰は成長し、真の平安な心を持って生きる時となるのです。
 イエスがペトロに呼びかけた「来なさい」という言葉は、今の私たちひとり一人にも向けられています。特に「日本カトリック平和旬間」に当たり、平和のために祈り行動する私たちは、これから、主の食卓を通して、「わたしは平和をあなたがたに残し、わたしの平和をあなたがたに与える」という神の子イエスから平和を頂きます。「いつも私たちと共にいてくださる」イエスの存在を身近に感じることで、この世に真の平和をもたらす使者として、共に歩んで参りましょう。

2020年8月9日
ハー・ミン・トゥ神父

年間第19主日_印刷用(PDF形式)

2020.08.08 Saturday
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