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トゥ神父
Paulus HA MINH TU, MF
愛の器

 天候の不順さに、紫陽花は一週間も早く咲き、人間は適応出来ずに、体も心も驚き不調を訴える人が多いと聞きます。予想外の行動に駆り立てられて信じられないような事件を起こす人がいても、不思議な事ではないかもしれません。私たちは日々の生活から受けるストレスが、心の奥深い所でだんだんと重く積もっているのではないでしょうか。人の心を読み解く事は難しいと実感しております。こんな時「読む価値のある一冊の本は心」だという言葉を知りました。心はその人自身そのものを現しているからです。
 日常生活の中で時々体験する事ですが、本物そっくりの造花や、何処が違うのかとても分からないブランド品、騙されても仕方がないようなものが次々生み出されるのも技術の発展の一つかもしれませんが、本物を見分ける事はとても難しいと言わざるを得ません。しかし、心は「愛の器」と言われます。心を見るためには、どの位愛する事が必要でしょうか。愛すれば人の心が見えるのでしょうか。
 私たちの主であるイエスは「神の慈しみ深さ」を持っておられます。パウロが2コリント4~7で言われたように「私たちはこのような宝を土の器におさめています。」私たちキリスト者は壊れやすいものです。日々この器、心を大切にするだけでなく、綺麗にして更に、強く育まなければならないのです。何故なら、マルコ7:20~23にあるように「人から出て来るものこそ、人を汚す。中から、つまり人間の心から、悪い思いが出て来るからである。みだらな行い、盗み、殺意、姦淫、貪欲、悪意、詐欺、好色、ねたみ、悪口、傲慢、無分別など、これらの悪はみな中から出て来て人を汚すのである。」と、人から出て来る12の罪は日々誰にもありがちな行いでしょう。
 「器は容れ物」ですが、ただこの器を大切にするだけではなく、きれいに強くしないと、器そのものを駄目にしてしまうのです。「愛の器」を綺麗に強くするために、私たちは、聖母マリアの月である五月には、イエスの生涯についてよく黙想し、六月のイエスのみ心へとバトンタッチします。
 教会カレンダーでは、6月はイエスの月「聖心の月」です。神の深い慈しみに導いてもらえます。イエスの脇腹から流れ出た水と血、この清めと養いによって、全世界が新たに生まれ変わり、愛に包まれるのです。これこそ、最後に人となられた神の子イエスが私たちに与え尽くされた愛なのです。十字架上のイエスの心は正に「愛を運ぶ器」です。
 私たちは日々主の許で、祈りやミサを通しキリストの器から溢れ出る愛を浴びて、清められ強くされます。だからこそ私たちは、すっかり癒され新しい力を得て、生まれ変わることができます。神を愛するイエスのように、神に対する炎の心を燃え立たせ、美しい神の手足として今日も働いて参りましょう。



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2018.07.08 Sunday
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