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トゥ神父
Paulus HA MINH TU, MF
そだねー

 新年明けましておめでとうございます。クリスマス直前に何の前触れもなく起ったインドネシアの津波には「平和の君」も驚かれた事でしょう。昨年を振り返りますと正に年末に選ばれた「災」という一字は誰の胸にも浮かんでくると思います。2018年は本当に災害の多い年でした。西日本豪雨や異常な厳しい夏の暑さ、また北海道地震、連続した巨大な台風等次々とありました。悲惨な出来事の度に、誰もが心深く傷つきました。でも大変な中にあっても、世界で起きた良い事嬉しい事にどれ程支え救われた事でしょうか。私の場合は、2月に韓国の平昌で行われたオリンピックで、初めて銅メダルを獲得した女子カーリングの選手たちの活躍でした。彼女たちが試合中に度々発した「そだねー」という言葉が流行語大賞に選ばれた時はメダルの色以上の喜びを感じました。
 「そだねー」と「災」の二つは関係ないように聞こえますが、この二つの言葉には、深い所で繋がっています。私たちの歩んで行く道と関係があるのです。私たちは、全てをありのままに受け入れた時、初めて新たな次の一歩を踏み出す事が出来るのです。ベトナム出身の私には「そだねー。」と言う言葉は耳に心地良く、何かいい感じで肯定的な感じに響きました。この言葉は北海道特有の言葉だそうです。素朴で自然で暖かい雰囲気のある言葉です。大変な試合中も仲良くお互いを支え合っていかなければ「災」つまり試合という緊張する場面を乗り越える事は出来ません。「そだねー」にはホッとして更なる力を引き出す事が出来るのだと思います。カーリング選手の活躍は応援していた人々をより励まし、逆に希望・勇気を貰った人も多かったのではないでしょうか。
 災の中にあっても「そだねー」と受け入れ合い、支え合い、それで一歩前に進むことが出来たと思うのです。日本の新しい年にはいつもとは異なる新しい事が待ち受けています。平和を希求して名付けられた「国の内外、天地とも平和が達成される」という意味を持つ「平成」という30年続いた年号が間もなく終り、新たな年号になります。どんな年号になるのか興味深いです。どんなことがあっても「平和」が続き、より一層成熟して行く社会・国を私たちは心から願っています。
 私たちの教会も、毎年1月1日を「世界平和の日」として人となられた神の子イエス「平和の君」に聖母を通して平和を祈り求め、絶えず平和を大切に築いていく決意を新たにします。今年の教皇フランシスコ様のメッセージの中で「平和は、詩人シャルル・ペギーが語る希望、すなわち暴力という石の間で咲こうとする、か弱い花のようなものです。」と述べられています。第一の条件として相互の信頼なしに平和はあり得ません。私たちの共同体も一人ひとり平和を共有していく事の大切さを受け継ぎ、イエスが残してくださった「私は平和をあなたがたに残し、私の平和を与える(ヨハネ14:27)」をいつも心から願い「そだねー」と互いに受け入れ合い、支え合って信頼しながら一日一日を共に歩んで行く覚悟を致しましょう。新しい一年が希望に満ちあふれ神の恵みが豊かに注がれますよう切に願いながら元気な心で、一歩踏み出して参りましょう。


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2019.01.01 Tuesday
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