東横病院内でミサを捧げていた人々をきっかけとして、1958年アトンメント会が武蔵小杉に設立した教会です。


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5月のメッセージ

矛盾の中で生きる。

トゥ神父

 薄い緑色の葉っぱが萌え出し、日に日に大きくなり、新緑が濃くなっています。一年の中で一番過ごしやすく、空気は澄み、爽やかな風が吹いています。冬に縮こまっていた体が自然に伸びて行くような感覚があります。自然界の物が一斉に動き出し生きていることを実感する時です。しかし、今年に入って数ヶ月、世界中で新型コロナウイルス感染症が拡大し、自粛生活が続き、一体何時この状況が変わるのか、と日々悶々と生活しています。こうしている間に皆が待ちに待ったゴールデンウイークが始まろうとしています。そして例年なら全国の観光地も一人でも多くの人に来てもらいたいと準備している所ですが、今年は一転、人気スポットも、「どうぞ、ここへは来ないでください。控えてください」のアピールばかりです。なんという矛盾でしょう。当然人の命が最優先ですから。
 また、外出自粛要請が強いとかえってこの美しい季節、出かけてみたくなるものです。私はいつもこの時期には、最高に恵まれた自然に癒されて、貴重なエネルギーをたくさんもらっていました。これがないと思うと何としてでもその中に浸りたい、という思いになってしまうものです。ウイルスの感染拡大を抑え込むためと分かっていても抑えきれない気持ちが出て来てしまうのです。一体何故このようなことが起っているのか、と暗たんたる思いの方も多いことでしょう。なんという矛盾でしょう。人の命を守るために一刻も早くこの事態を収束させなければとは分かっていても、自然が用意した絶好の機会を楽しむことが出来ないとは。私たちの日々の生活の中には絶えず矛盾があり、相容れない生き方があることに気付かされます。正に「わたしは、自分のしていることが分かりません。自分が望むことは実行せず、かえって憎んでいることをするからです」(ローマ7:15)という聖パウロの言葉に納得するのです。

 教会典礼においては、私たちは、今復活されたイエスの喜びをより深く味わっていることと思います。「キリスト・イエスを通してあなたがたを永遠の栄光へ招いてくださった神御自身が、しばらくの間苦しんだあなたがたを完全な者とし、強め、力づけ、揺らぐことがないようにしてくださいます。」(一ペトロ5:10)という言葉から分かるように、すべての人間をより良いものにするために、神はこの矛盾の中に祈りを用意してくださっています。
 全世界に起こっているコロナウイルスによるパンデミックの中で、私たちは気付かされることがたくさんあります。普段の平凡な日々であれば、祈りやミサは義務的なもの、信者の務めになってしまっていたのではないでしょうか。今、私たちの生きる感覚、価値が改めて問われているように思えます。私たちの人生を一冊の本に譬えるならば、苦しさ・悲しさに出会った時は読みたくないページです。そのページから次の新しいページをめくる力を持って参りましょう。どのような時でもイエスの生き方のように、新しく生きる力こそ信仰の価値のように思います。
 教会暦において5月は「聖母の月」です。振りかえってみれば、神の救いのわざに協力された聖マリアのスタートも不安なものでした。聖マリアは天使からのお告げの言葉を受けましたが、理解しがたく、混乱し、恐れおののいて「どうして、そのようなことがありえましょうか」(ルカ1:34)という不安を感じたのです。今の私たちも同じような状況にあると言えるでしょう。理不尽とも思える毎日を過ごしながらも、そこに意味を見出していきたいと思います。しかし聖マリアは理解出来ない状況を受け容れ、前を向いて生きられました。今の自分に理解できなくても、自分に委ねてくださった神を信じ、やってみよう、という希望に満ちた生き方です。私たちの典礼には生きる希望や喜びがあるのです。
 教皇フランシスコは「2020年5月にあたってすべての信者に送る手紙」の中で「家において、家族で唱えるロザリオの祈りは、この月の伝統となっています。パンデミックによる強いられた状況により、はからずも見出されたこの家庭の価値は、霊的な観点からも認められるものです。」と記されて、共に2つの聖母への祈りを用意してくださいました。「ロザリオの祈り」は今も昔も価値のある大切な祈りです。矛盾を感じる日々の中で、個人でも、また家族と共に、ロザリオの祈りの素晴らしさを再発見し、新たな力とエネルギーを頂き、生活の中の一つ一つの出来事の中に生きる意味を見つけ出して行きましょう。そして、価値が分からないことでも、聖母マリアのように神を信じて進んで参りましょう。

■追加
ロザリオの祈りの結びに唱える教皇フランシスコの用意された聖母に捧げる二つの祈り

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2020.05.01 Friday
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