東横病院内でミサを捧げていた人々をきっかけとして、1958年アトンメント会が武蔵小杉に設立した教会です。


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年間第12主日


365回の「恐れるな」

 梅雨入りの湿気とともに6月半ばとは思えない暑さ、さらにマスクを外せない苦しさが続き、熱中症の危険が高まっています。どうぞ、ご無理なさらず、お身体を大切になさってください。
 今日は「父の日」でもあります。育てて頂いたお父さんの愛を一つ一つ思い起こし、心を込めて尊敬と感謝の祈りを捧げましょう。特に今は全世界でコロナウイルスが私たちに共通する大きな恐れです。大変な日々の中でも、家族や子供のために懸命に仕事に励んでおられるお父さんたちにエールを送りたいと思います。
 さて、誰もが何らかの恐れを抱いて生きています。この時期になると、私には庭に出ただけで襲って来る蚊が一つの恐れです。皆さんは今何を恐れていますか。もちろん、人それぞれだと思いますが、失業や人の誤解や日焼けやコロナ太り、何処かで起っているテロや突然の事件や事故、目に見える怖れ、見えない恐れがあります。日常生活はあらゆる心配や恐れに囲まれているのです。しかし、私たち自身はそのような思いや心の叫びを出来るだけ隠し、追いやり、見て見ぬ振りをしてしまいます。実は本当に恐ろしいのは死や苦難そのものよりも、死や苦難への恐れなのではないでしょうか。
 人間が生きている限りどうしても恐れから逃れられないからこそ、聖書には「恐れるな」という言葉が365回も出て来るのです。恐れを持つ私たちを愛してくださった神は一年365日、毎日恐れないように励ましてくださいます。そして、今日の福音にも「恐れるな」という言葉が3回も繰り返されています。弟子たちを派遣するに当たって、イエスは、彼らがこれから歩む道は様々な苦難が連続しており、安易で平坦な道ではないことを告げて、彼らの心をしっかり固めようとします。「恐れないで」というイエスの言葉によって弟子たちは勇気付けられ、力付けられているのです。
 弱い私たちが恐れるのは当然なことですが、何を恐れるのか、見極めが大切です。つまり「体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな」ということがイエスの教えです。この世における命を最高なものと見做す者には、このイエスの教えは何の魅力も感じないでしょう。キリストに従って行く弟子が恐れなくてはならないのは「魂も体も地獄で滅ぼすことの出来る方」です。あるベトナム殉教者は「もし私に二つの魂があるのなら一つを犠牲にします。しかし、私には一つの魂しかないので、どんなことがあっても、犠牲にせず、どんな犠牲を払っても、それを守ります。」と言って、自分の命を無視するのではなく永遠の命を得るために、神から与えられた命を惜しみなく捧げたのです。なぜなら命を支配できるのは神だけだからです。弟子の命は神の保護の許にありますから、イエスの弟子は現在も未来も恐れる必要はありません。この言葉は、希望に満ちた保証でもあるのです。この世において私たちは体が滅びても、永遠の命に与ることが出来るという神への揺るぎない信仰を持って生きています。
 私たちの髪の毛一本までも見ておられる神、一羽の雀さえ守ってくださる神を恐れるのではなく、委ねて信頼することが大切です。信頼があれば恐れはなく、むしろ活き活きと前進していきます。逆から言えば、愛するならどんな状況でも、死ぬことさえも恐れることはないのです。恐れるのは愛が足りないからなのです。
 愛する家族のためにコロナの恐れを乗り越えて進んで行く方々のように、キリスト者として神の力に信頼するなら、私たちは「人々の前で」イエスを証しする力が湧いてきます。私たちは、自分の救いのためだけではなく、まだ恐れている「人々」の救いのためにも、イエスの言葉を告げ知らせるのです。私たちキリスト者は人々に伝えるために、恐れることなく暑さも乗り越えて、ここに集い祈りを捧げます。これも一つの愛の証です。これから、神の愛の証しという私たちの使命をよりよく果たすことが出来るよう、恐れることなく、神の力に助けて頂きましょう。
 「父の日」に当たって、すべてのお父さんたち、そして私たちを見守ってくださる神に感謝したいと思います。そして、一人ひとりの不安と迷いをイエスの聖心に捧げ委ねましょう。こうして、新たな心と、神への信頼で満たされた私たちが、日々の生活のどんな状況においても、神の救いを力強く証しして行くことが出来ますよう、祈って参りましょう。

2020年6月21日
ハー・ミン・トゥ神父

2020.06.20 Saturday
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