東横病院内でミサを捧げていた人々をきっかけとして、1958年アトンメント会が武蔵小杉に設立した教会です。


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年間第15主日


種を蒔く人


 ここ武蔵小杉は、交通アクセスに恵まれ、豊かな自然にも恵まれています。それぞれの家庭や教会の庭にもたくさんの花々や野菜が植えられています。このことを体験しながら、今日の福音を身近に感じる方もいるでしょうが、目の前の効果を優先させてしまう人は、今日の福音の例えを聞いて首をかしげ、イエスの種蒔きの方法は無駄だと思うでしょう。それでも「イエスはたとえを用いて彼らに多くのことを語られた」と記されているように、イエスは神の国について、私たちの日常生活にたとえた話を使って教えられました。この例えによって私たちが多くのことを分かりやすく気づけるように招かれているのです。ですから、合理的ということや人間の常識にとらわれることなく、イエスが教えてくださったたとえを通してどんな大事なメッセージを私たちに伝えてくださっているのかを受け止めましょう。今日の福音である「種蒔く人の例え」は、どんな土地を耕すのかではなく、種を蒔く人はどんな態度で、どんな心を持って蒔くのかに注目することが、大切です。
 現代の私たちは土地を耕し、土を整えてから種を蒔きますが、イエスの時代、パレスチナでは逆です。まず種を蒔き、後で耕します。道は刈り入れの後の農閑期に人々が行き来するうちに出来た通路であり、それはやがて耕された農地に変わるのです。だから農夫は道にも種を蒔くのです。また農閑期に茨が生えた農地であっても、やがて耕されるので、気にせず種を蒔くのです。今の私たちにとっては、考えられない状況ですが、この種蒔く人の例え話を通して、イエスが伝えたいメッセージはどんな時代も、またどんな状況にあっても、変わらないものです。福音書を迎える為のアレルヤ唱で「種は神のことば、蒔く人はキリスト。キリストを見いだす人は永遠に生きる」という教会の確信を私たちが唱えたように、神のみ言葉は絶えず述べ伝えられています。種蒔く人の中に、神のみ言葉を絶えず熱心に宣べ伝える人となられたイエスの姿がはっきり見えます。何処にでも蒔く、というのは、もったいない、雑な振る舞いに見えるかもしれません。しかし、イエスはどんな人にも神のみ言葉、すなわち永遠のみ言葉を宣べ伝え、そのみ言葉を豊かに活かすために広く、広く種を蒔いているのです。たとえ無駄であると分かっていても、イエスは蒔くこと、つまり語ることを止めません。むしろイエスは忍耐と希望を持って実りを待って、あらゆる所に愛を込めた種を蒔くのです。ですから、この例えは美しく、豊かな風景の、意味深いものです。しかも寛大さと忍耐力、希望と愛の両方の態度を同時に持っている種蒔く人の態度こそ、最も美しいです。
 第2朗読の中で「被造物は、神の子たちの現れるのを切に待ち望んでいます」というパウロの信仰を反映していく私たちは、福音を伝える道を歩まれたイエスから多くの事を学びます。教皇フランシスコは福音を伝える喜びをこのように語っています。「現代の教会が、あらゆる人に、あらゆる場所で、あらゆる機会に、ためらうことなく、嫌がることなく、恐れることなく、福音を告げるために出向いて行くことは重要です。福音の喜びは民全体のためであり、誰も除外されてはなりません。」(使徒的勧告『福音の喜び』23項)私たちは自分の努力によるのではなく、神の恵みにより、悟ることを許され、特別に言葉を与えられています。だから、日々の祈りや日常の出来事、特にミサを通してイエスは絶えず神の言葉を私たちの心に蒔いています。蒔いて頂いた種をより深く心に根付かせ、成長させるのは私たちの協力次第です。そして、心に蒔かれた種を実らせた私たちはイエスのように忍耐強く、希望と祈りのうちに他者を受け入れましょう。例え石だらけや茨に覆い尽くされた土地のような、信じられない状況や環境であっても、思いやりのある心と愛に満ちた生き方を通して、周りの人々、特に身近な人々、苦しみの中にある人々に惜しみなく永遠の命であるみ言葉を蒔きましょう。
 「耳のある者は聞きなさい」というイエスの言葉を心に響かせながら、私たちは「良い土地である心を育みながら、熱心さと寛大な心を持ち、惜しみなく種蒔く人」であるように、という今日の大切なメッセージを心に深く刻んで、活き活きと生きて参りましょう。



2020年7月12日
ハー・ミン・トゥ神父

年間第15主日_印刷用(PDF形式)

2020.07.11 Saturday
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